6/11号 市民・住民が安心して暮らせること

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     スローレポート 『S-Report』 (6/11号)

 

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  地域で「市民・住民が安心して暮らせること」が難しくなっている。そして、政府の社会保障や社会福祉が機能している、とはいい難い状況がある。

 

◆◆◆            市民・住民が安心して暮らせること          ◆◆◆

 

 5月末にコミュニティワーカーネット「まきコミュニケーション」の連続フォーラムが開かれた。このネットは、コミュニティワーカーや社協職員が下記の趣旨で組織と関係なく自主的につくっている。
 
 「コミュニティワーカーが1人もしくは少人数で悩みを抱え込むという状況が少なくありません。このコミュニティワーカーネットでそれらの課題を共有し、そこから学びあい、地域の実践に活かすことが、埼玉の地域福祉を進める大きな力になるものと考えています」(同サイトより)

 5月30日、埼玉県鶴ヶ島市で「まちでつながりをつくる 社協の使い方・お金の集め方」が開催された。ここでは、社会福祉法人中央共同募金会企画広報部副部長の阿部陽一郎氏の講演、鶴ヶ島市社会福祉協議会「つるがしまボランティア・まちづくりセンター」の牧野郁子氏による「思いとお金が流れる ボランティア・市民活動団体助成金 公開審査会」の事例発表が行われた。その後、日本福祉大学准教授・原田正樹氏を加わった3人と会場とのトークセッションが行われた。

 赤い羽根・共同募金を運営している中央共同募金会では、共同募金の改革として、いままで市町村で社会福祉協議会が事務局となって行ってきた募金とその分配を、さらにオープンな住民主体・市民主体の市町村の市民委員会で行うこととした。鶴ヶ島市社会福祉協議会では、既に、共同募金の分配を小中学生も含む住民・市民審査員による公開審査によって決定しており、共同募金がより地域に生かされる形の使い方に変わっている。
 原田准教授は、社協もこのように募金やお金の集め方、市民・住民とのつながり方を新たにして、「市民・住民が安心して暮らせること」を支える組織として、自治体、公益団体、NPOなどにできない地域福祉の担い手としての役割をさらに果たすことを期待したいと、述べた。

 5月31日には、埼玉県さいたま市で「福祉教育って何? 地域でふくしをすすめる福祉教育」が開催された。ここでは、さいたま市社会福祉協議会の大橋太郎氏による「認知症の人の支援を切り口にした地域の連携」の事例発表、社会福祉法人中央共同募金会企画広報部副部長の阿部陽一郎氏、日本福祉大学准教授・原田正樹氏コメントの後、会場とのトークセッションが行われた。

 大橋氏は認知症の正しい理解について、また、小学校での紙芝居などを使った認知症の授業の様子を語り、地域ぐるみの「認知症対応」「福祉教育」について述べ、地域ぐるみの「認知症対応」や「福祉教育」は、社協、NPO、行政、教員・職員などが協働で行うことで大きな成果をあげたと語った。

 原田准教授は、社協が地域福祉の担い手として、このような地域ぐるみの「福祉教育」などの推進の役割を果たすことが重要だと述べ、また、地域の持続可能性とESD持続可能な開発のための教育との関係についても語った。
 
 社協は地域福祉の担い手であり、全国的な規模で独自の施策を掲げ、政府に施策提言を行い、地域の福祉を支えてきた。いま、大きく変わる社会状況・福祉の状況の中で、「市民・住民が安心して暮らせること」を支える組織としての社協は、募金やお金の集め方、市民・住民とのつながり方、地域ぐるみの「福祉教育」のやり方などを新たにしてNPO、自治体、公益団体、企業などと協働し、地域福祉の担い手として新たな「公共」の役割を果たす出番を迎えている。


◆◆◆             ご案内              ◆◆◆


★★★★★埼玉地域ファンド研究会 第26回ご案内★★★★★ 

    地域社会を元気にする市民事業の展開

   お話:小松俊昭さん(合同会社 家守公室代表)
     http://www.llc-yamori.jp/index.html


 小松さんは大変行動的で全国各地の面白い現場を歩いています。
 今回のファンド研ではさいたま市の自宅に戻ってほっとしたところ
 で、気楽にお話をしていただけます。

 小松さんのプロフィールは、家守公室のHPに詳しいのですが、
 かいつまんでみると、日本政策投資銀行に勤めていたころ、
 各地の事業起こしをバックアップしたそうです。たとえば、
 飯田市の市街地再開発事業などがあります。

 現在は、金沢工業大学産学連携室で活躍されておられ、
 氷見市での地産地消+有名シェフの組み合わせによるカフェ
 経営は現在の地域起こしブームの先駆けになっています。
 LLP、LLCなどの手法について詳しく、全国の現場で、
 思いをどう形づくかについて考えておられます。

 6月28日に早稲田都市計画フォーラムが開催され、市民事業
 について多角的に語られる場となります。小松さんは市民事業
 を支える資金の調達を論ずる分科会を担当されています。
 そこで、いち早く、市民が起こす市民事業とお金について
 気楽な、かつ刺激的なお話を伺いたいと思い企画します。
                   (若林祥文)

■日 時 6月12日(金) 19時~21時 

■場 所 浦和コミュニティセンター 第6集会室
        (浦和駅東口 目の前 パルコ10階)

■参加費 800円 (ヤモリコーヒー付♪)

■主 催:埼玉地域ファンド研究会

■定 員 :30人(先着順)

■参加申込「6月12日ファンド研・参加希望」とお名前を明記の上、
     ご連絡ください。 office@hands-on-s.org(若尾)


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★埼玉地域ファンド研究会とは?
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 研究会では、助成金、寄付、地域通貨、CSRなど、多様な切り口で
勉強会を毎月第三水曜日に開催中!

 【最近の活動記録】
  第13回「CSR基礎講座1 富士ゼロックス埼玉の社会貢献活動」
  (2007.7.18)
  第14回「生活クラブ生協エッコロ基金 5年間からみえてきたもの」
  (2007.8.23)
  第15回「CSR基礎講座2 CSRと社会的起業スワンベーカリーの挑戦」
  (2007.9.19)
  第16回「CSR基礎講座3 企業メセナの歩み アサヒビール芸術文化財団」
  (2007.11.18)
  第17回「地域とつくるあったかショールーム 埼玉トヨペット」
  (2008.1.25)
  第18回「ホームレス等の生活再建相談をする~NPO法人ほっとポット
  の実践」(2008.5.21)
  第19回「みかんプロジェクト『さいたまCSR大調査』 実践報告
  (株)タムロン」(2008.6.18)
  第20回「中央ろうきんの社会貢献活動 働く人のお金が 社会を変える」
  (2008.7.16)
  第21回「社会に貢献するシゴトのススメ 学生ボランティア支援」
  (2008.9.18)
  第22回「スープと、お酒と、ときどき就労─コミュニティカフェの
  現場から」(2008.10.15)
  第23回「地域に根ざした企業の社会貢献活動~CANPAN 
  CSRプラスの事例から~」(2008.11.19)
  第24回「食べて!遊んで!七輪だがし屋で地域交流
  ─まちのえき「かめや」見学ツアー」(2008.12.13)
  第25回「環境CSR×ESD ~企業のCSR実践事例紹介から~」
  (2009.2.18)


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