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スローレポート 『S-Report』 (12/17号)
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今年もエコプロダクツが東京ビックサイトで開催された。
◆◆◆ 企業が進めるESD視点の環境教育の動向 ◆◆◆
この展示会は、(社)産業環境管理協会、日本経済新聞社が主催し、(独)新エネルギー・産業技術総合開発機構、経済産業省、環境省などの省庁と自治体などの協力によって実施されている。
過去に、何回か出展もしたが、近年は、規模の拡大と共に流行的な「エコ」や環境的ではないビジネスの出展が目立っている。
この中で、「企業が進めるESD視点の環境教育の動向 ~地域資源を活かしたプログラムの作り方~」がパナソニック株式会社の主催で行われた。
このフォーラムの趣旨には「昨今、地球環境の悪化とともに環境教育の重要性に注目が集まっています。学校教育現場をはじめ、自然体験系NPOや企業は様々な形で環境教育の実践を推進していますが、このセミナーでは最近行政や学校教育現場で取りあげられつつある、ESD視点の環境教育に関して、その動向について考えてみたいと思います。」とある。
環境教育取り組み事例の発表として サントリーグループの社会貢献を担当するサントリービジネスエキスパート株式会社が「水のサステナビリティ」をテーマとした「天然水の森」における「森と水の学校」の活動などを述べた。
サントリーグループは「水と生きるSUNTORY」として、環境問題を基本にすえた「水とともに生きる ~自然との共生~」をテーマとしている。
具体的には、事業におけるCO2排出量削減や環境管理と天然水の持続可能性を守るためにおこなっている工場での水源環境管理・保全活動の「天然水の森」、及び、そこで展開する環境教育の「森と水の学校」である。
「森と水の学校」は、「サントリー天然水」の工場がある阿蘇、白州、奥大山の3カ所で「水の大切さ、水を育む森の大切さ」を学習するもので、体験して自然環境や水の大切さを次世代へ伝えていくためのものである。
ESD視点の環境教育取り組み事例の発表としてパナソニック株式会社が持続可能な社会の実現をテーマした出前授業と「環境学習プログラム in 篠山」の活動などを述べた。
パナソニックグループは「育成と共生」をテーマとして「次世代育成支援」プログラムとして「モノづくり・環境教育編」と「自然体験学習編」を行っている。
具体的には、具体的には、「次世代育成支援」としての学校での出前授業と「環境」としての兵庫県篠山での自然体験学習「環境学習プログラム in 篠山」である。
「出前授業」では、考えることに重きを置いた教科での環境教育やキャリア教育を組み込んだ「教科と連動した発展プログラム」を行っている。「環境学習プログラム in 篠山」では自然体験にとどまらず、考え・行動すること、実際に篠山特産の黒豆を育たり、くらしに触れて学ぶプログラム行っている。
また、ESD・持続可能な開発のための教育の現状についてNPO法人 持続可能な開発のための教育の10年推進会議(ESD-J)が持続可能な開発のための教育の10年とのその展開を述べた。
サントリーグループではESD持続可能な開発のための教育の視点では展開してはいないが天然水の持続可能性をテーマとしており、パナソニックグループでは、ESD持続可能な開発のための教育の視点でESD持続可能な開発のための教育を「地球の未来を担う子どもたちを育むプロジェクト」と位置づけている。また、両社とも単に体験を体験に終わらせずに、行動に結びつけるプログラムを行っている点が共通している。
そして、両社とも単に地域資源を活かしたプログラムだけでなく、地域の人々や行政、NPO、専門家などと共に次世代育成を行っている。この点において優れた企業市民活動であり、また、教育、ESD持続可能な開発のための教育の活動である。
◆◆◆ ご案内 ◆◆◆
ESD学校地域連携フォーラム
市民から発信する平和 vol3
今回は、地域からの平和として川越で唐人揃いパレードの活動とグローバルな平和としてGPPAC(武力紛争予防のためのグローバルパートナーシップ)の市民の活動についてお聞きして、市民による平和構築について考えます。
また、国連「持続可能な開発のための教育の10年」の活動のひとつとして実施します。
日 時:2010年1月10日(日)午後1時30分より4時30分
場 所:さいたま市浦和コミュニティセンター第10集会室(浦和駅東口前パルコ10階)
内 容
1.挨拶 1.挨拶 持続可能な開発のための教育の10年さいたま 長岡素彦
2.ゲストスピーチ
1)地域から発する平和
川越唐人揃いパレードから平和を!
-憎しみは悲しみを生み、交わりは豊かさを生む-
埼玉県立高校教員・アーチスト 江藤善章
2)グローバルな平和
GPPAC(武力紛争予防のためのグローバルパートナーシップ)の状況
GPPAC平和教育レファレンスグループ 浅川和也(GCPEJ平和教育地球キャンペーン)
GPPAC Peace Education Reference Group
その他、ピースボート関係者などを招聘中
3.全体ディスカション
主催・共催:持続可能な開発のための教育の10年さいたま
GCPEJ(平和教育地球キャンペーン)
参加費:無料
■連絡先
持続可能な開発のための教育の10年さいたま
e-mail:info-lab@cyber.email.ne.jp
Fax:049-233-0402
以下申込フォーム---------------
●氏名:
●メールアドレス:
*電話(連絡先よろしければ):
*所属団体(あれば):
*参加動機(差しつかえなければ):
●については、必ずご記入下さい。
『平和をつくった世界の20人』の翻訳です。
岩波ジュニア新書 641
『平和をつくった世界の20人』
ケン・ベラー,ヘザー・チェイス 著
作間 和子,淺川 和也,岩政 伸治,平塚 博子 訳 定価 882円
■著者
ケン・ベラーとヘザー・チェイス(Ken Beller and HeatherChase)夫妻による共同執筆.
平和で持続的な生活環境を世界に広めるために活動中.アリゾナ州で,環境に配慮した家で暮らしている.ケン・ベラーは,世代間の多様性,明確なビジョンを持ったリーダーシップ,地球環境の持続可能性などの分野でのアドバイスを専門としているコンサルティング会社ニア・ブリッジの共同創業者,現社長.ヘザー・チェイスは,動物愛護や環境に配慮する製品の普及をすすめる,国際的なモデル団体「良心あるモデルたち」の創設者.動物愛護や環境保護に関する賞を複数受賞している.
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■目次
I 非暴力を選ぶ
ヘンリー・デイヴィッド・ソロー----思慮深い生き方
マハトマ・ガンディー----非暴力による抵抗
マーティン・ルーサー・キング・ジュニア----夢をもつ勇気
アンデルソン・サー----変革の手段
II 平和を生きる
マザー・テレサ----愛を行動に表わす
ティク・ナット・ハン----平和に生きる
コールマン・マッカーシー----平和を教える
オスカル・アリアス----人類すべてが「私たち」
III 多様性を大切にする
ブルーノ・フッサール----宗教間の調和を求めて
デズモンド・ツツ----みな家族
リーアン・アイスラー----支配ではなく協力を
ダライ・ラマ----世界を照らす思いやりの心
IV あらゆる命を重んじる
ヘンリー・ソールト----みな兄弟という信念
アルベルト・シュヴァイツァー----生命への畏敬
アストリッド・リンドグレーン----声なきもののための声を
ジェーン・グドール----人間らしさを理解する
V 地球環境を大切にする
レイチェル・カーソン----自然界のバランス
デイヴィッド・スズキ----「発展」を問い直す
ネーダー・ハリーリ----持続可能なコミュニティ
ワンガリ・マータイ----平和の種をまく
■内容紹介
『森の生活---- ウォールデン』の著者ソロー、『沈黙の春』のカーソン、MOTTAINAIのマータイ、ブラジルのミュージシャンのサーなど、独自な方法で平和を築いた20人をの生き方を、本人のスピーチや著作の〈ことば〉を通してたどります。5つのパートのタイトルが示すのは、平和への5つの道。読み進めていくと、たとえばソローの非暴力の思想がガンディー、ソールトへ受け継がれ、さらにはキング牧師やティク・ナット・ハンへつながっていったことがわかりますし、カーソンの『沈黙の春』がスズキに大きな影響を与えたことにも気づかされます。それぞれの時代と地域で格闘してきたピースメーカーたちの生き方が、やがて綾織りのように織り込まれ、太い1本の綱に見えてくる----そんな手応えのある読後感が抱ける本です。各章の最後には、それぞれの人の「ことば」が日本語と英語で読めるようになっています。
原書GreatPeacemakersは、数々の賞を受賞し、平和教育テキストとしてもアメリカのハイスクールや大学で高い評価をうけています。250人以上のリストからこの20人をピックアップしたということですが、非暴力、紛争・貧困解決だけではなく、地球環境・動物権利の保護という視点も入っているのがこの本の特徴。ピッピの生みの親リンドグレーンも、スエーデンの動物福祉法成立に大きく貢献した人として登場しています。
著者のK.ベラー&H.チェイス夫妻は、平和で持続的な生活環境を世界に広めるために活動していますが、現在アリゾナ州で環境に配慮した家で暮らしています。
翻訳は、平和・環境問題に深い関心をもつ大学英語教師4人のチームですすめられました。日本の読者に読みやすく、またピースメーカーたちの生き方が正確に伝わるよう、訳文は練りに練られています。
さて、本を閉じたあと、どの人のどのことばがあなたの心にのこったでしょうか。
原書Great Peacemakersのサイトhttp://www.greatpeacemakers.com/
■訳者紹介
作間 和子(さくま かずこ)
上智大学非常勤講師.上智大学外国語学部英語学科卒,同大学院文学研究科英米文学専攻博士後期課程満期退学.専門はアメリカ文学.
淺川 和也(あさかわ かずや)
東海学園大学人文学部教授.大正大学文学部哲学科卒,コロンビア大学ティーチャーズカレッジ大学院英語教授法修士課程修了.専門は英語教育,平和教育,国際理解教育.
岩政 伸治(いわまさ しんじ)
白百合女子大学准教授.上智大学比較文化学部卒,同大学院文学研究科英米文学専攻博士後期課程満期退学.専門は環境批評,H.D.ソロー,R.カーソン.
平塚 博子(ひらつか ひろこ)
敬和学園大学英語文化コミュニケーション学科専任講師.青山学院大学英米文学科卒,上智大学大学院文学研究科英米文学専攻博士後期課程満期退学.専門はアメリカ南部文学
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