ESD-J政策づくりワークショップ
学校と地域で取り組むESD
2月12日、ESD-J政策づくりワークショップ「学校と地域で取り組むESD」(主催「持続可能な開発のための教育の10年推進会議」ESD-J)が地球環境パートナーシッププラザ(GEOC)で開かれた。 ESDとはヨハネスブルグサミットにおいて日本が提唱し実現した「国連持続可能な開発のための教育の10年」で行われる「持続可能な開発のための教育=Education for Sustainable Development」のことである。
これは社会・環境・経済・文化の視点から、人類が直面する様々な課題に取り組み、公正で豊かな未来を創る「持続可能な開発」を実現する力を、世界各地に生きる私たちひとり一人が学び育むことを目指している。
あいさつ、趣旨説明の後、「学校におけるESDの現状」として日本ユネスコ協会連盟理事の米田伸次氏がユネスコスクールなとでの研修の膨大なアンケートから学校におけるESDの問題点についてについて述べ、「学校と地域で取り組むESD」についての提言を行った。
次に、学校の立場から「学校と地域で取り組むESDの最前線」として学校、教委、研究者、市民から実践報告、研究報告があった。 「学びをつなぎ、子どもと地域の未来をつくるESDの展開」として気仙沼市中井小学校の及川幸彦氏が宮城県気仙沼市の小学校の取組みを述べながらESDが児童・生徒、学校、地域を変えていくプロセスと成果を語った。
研究者の立場から国立教育政策研究所の五島政一氏が国立教育政策研究所のプロジェクト研究である「学校における持続可能な発展のための教育(ESD) に関する研究」の中間報告書の内容と教師の体験から教師や学校のESDのあり方を語った。
「学校における持続可能な発展のための教育(ESD) に関する研究」の中間報告書http://www.nier.go.jp/kaihatsu/pdf/esd_chuukan.pdf
教育委員会の立場から多摩市教育委員会の千葉正法氏が大都市近郊のニュータウンとしての持続不可能な地域課題を抱える同市でESDの教委として展開した方法、成果を語り、市としての位置づけ、予算化などについて述べた。
地域の市民の立場からボランティア市民活動学習センターいたばしの廣瀬カズ子氏は中学生のボランティア学習から地域の防災活動に中学生が参加していくブロセスを語り、学校と地域で取り組むESDについて述べた。
ワークショップでは、学校と地域で取り組むESDについて参加者全員が課題を発表し、それをもとに課題別にグループに別れこれらの問題を共有し、提言をまとめた。
「持続可能な開発のための教育の10年推進会議」はこれらをまとめて持続可能な開発のための教育の10年の後半期の政策づくりにまとめる予定とのこと。