1日目
6月13日・14日に開催する「世界ICTサミット2011」では、「情報でつなぐ日本再生の絆」をテーマに、3月に東日本を襲った大震災から日本がどう立ち直るのか、「モバイル」「ソーシャルメディア」「クラウド」などの視点も交えながら、ICTが果たすべき役割や今後求められる政策などを議論します。
サイト http://www.ict-summit.jp/
主催者の挨拶として日経高橋常務が趣旨を語った。
「情報でつなぐ日本再生の絆」をテーマとして開催するが、震災によってテークが大きく変わった。
震災が日本のあり方を変えて行くと思うが、ネットの力で支援や復興に大きな力になるとともに、ICTの活用が重要となる。
「ウシャヒディ:災害に即応するオンラインタスクフォース」として米NPOウシャヒディ 理事 クラウドマップ担当ブライアン・ハーバート氏の講演が行われた。
彼は米国の平和部隊(Peace Corp)に参加してケニアでボランティア活動を行って帰国した後に。ケニアの危機が起きたときに、ウシャヒディというSNSでケニアとの情報交換、支援を行った。
今回の震災でもウシャヒディを活用したし、世界中のひとたちと対応をする事ができた。
いろたろなソーシャルメディアがあるのにウシャヒディを使うのは、これらをまとめて地図を使ったプラットフォームだからである。
ハイチの地震に際しても、世界中からの参加者め団体が情報ボランティアとして情報を整理したり、ソフトを開発したりした。これは革命的なことであり、CNNに連絡してさらに情報を多く発信することができた。
ハイチに際して4636のプロジェクトを立ち上げた。これは、専用携帯受付番号を現地の通信会社の協力も得で設定し、誰もが携帯のショートメッセージでメッセージをウシャヒディに送ることできた。
また、それを受けて、メッセージの翻訳や整理のシステムをつくり、ボランティアがその仕事を似ない、米沿岸警備隊とSKYPEで24時間電話して情報を伝えた。
日本でも市民が震災.infoというシステムを立ち上げた。これも、非常に重要な試みだと言える。
「東日本大震災とこれからのICT」 として田中孝司KDDI株式会社代表取締役社長の講演があった。
世界有数のプロードバンド・モバイル大国であるが、震災では情報が遮断された。自社の情報通信網の断絶状態を長々と説明し、発生したオーバーフローによる電話・通信の断絶状況を語った。通信事業者としても情報の把握に時間がかかったが、衛星移動基地局を派遣して復旧を図り、原発エリアを除いて復旧できた。
その後、阪神淡路大震災との違いや今回の教訓を述べた、復興需要も含めて新たな段階に入るとして新たなサービスとそれに対応する3M戦略を語った。
セッション1 「モバイルが支える情報社会」
セッション・キーノートをマウロ・デルリオボンジョルノ ファウンダー兼会長が行った。
新たなネットワークの革命のサイクル「収斂」が起きている。それは、図のよう新しいサイクルが生まれ、今までのサービスが関連づけられて、誰もが情報を提供し、交流し合うもので、そこで質と量の変化が起きている。
アップルやアンドロイド、フェイスプックなどのグローバルな有機的なエコシステムが生まれ、それぞれの連携サービス、自立的な情報発信源、リアルタイムを双方向で連携が生まれている。
そして、そのICTインフラをもとに、ソーシャルパワーシフトが起きている。
北アフリカの「フェィスブック革命」やアイスランドの火山噴火もこのようなことで情報をえられたが、こうこうことをうまくまとめることが重要なサービス、ビジネスになる。
日本は、ICTにおいて国内市場が大きく、興味深い技術が生まれ、普及した。
しかし、これらはグローバルな有機的なエコシステムを形成していない。
私たちはこれらはグローバルな有機的なエコシステムと日本が築いた興味深い技術を提携したい。
「四川大地震における携帯通信ネットワークの復興について」としてアレックス・ワン中国ZTEコーポレーション副社長が講演した。
四川大地震からの復旧のプロゼスと基本対応としての革新的なC-RANというシステムを説明した。
携帯通信ネットワーク復興については
1.デュアルリンク
2.ホットバックアップ
3.設備補強
辻村清行氏NTTドコモ代表取締役副社長の講演が行われた。
自社の情報通信網の断絶状態を長々と説明し、復旧について述べた。他社とは違い原発地域も防護服をきた社内ボランティアが復旧につとめた、という。
また、アメリカ、ヨーロッパで同社の対応を話したところ非常に強い関心わ示されて、賞賛もされた。
今後の対応として基地局の停電対応として発電機の設置と大型バッテリーの導入、衛星やパケットを使った音声型メッセージサービスの開発(今年度中実施)など行う。
また、ソーシャルメディアの活用としてホンダとGoogleとの連携や「現地の声」などを紹介し、信頼できる機関がフィルタリングするキュレーターサービスの概念を提案した。
これからの課題として、携帯のプロードバンド化によるトラフィックの負荷、携帯の決済システム(おさいふ携帯)の進化、マルチデバイス・エンベッテッドSIMがある。
宮川潤一ソフトバンクモバイル取締役専務執行役員兼CTOの講演が行われた。
自社の情報通信網の復旧の不備と被災の状況を説明し、復旧について述べた。
今回の反省にもとづき設備・システム・ウェブの増強を図っている。
課題としてインフラの問題、データトラフィックの問題、デジタルデバイドの問題、 日本の革新的な技術を持つがグローバルに広げることができていない問題があり論議した。