学習指導要領が新しく変わるのに伴って、来年度から30年ぶりに中学校で放射線の授業が復活することになり、16日、理科の教員らが集まり、子どもたちへの教え方を研修しました。東京・文京区で開かれた研修会には、都内の中学校で理科を教える教員などおよそ150人が参加しました。研修会では放射線被ばくの研究者が、放射線の特徴や活用方法、それに人への影響などの基礎知識を説明したあと、「放射線をむやみに恐れるのではなく、正しい知識を持つことが大切だ」と話しました。このあと、目に見えない放射線を教える実験が紹介され、教員たちは放射線を出す鉱石とドライアイスを使って、放射線の跡を見る実験や、塗料や岩石の中にある放射線の数値を測る実験に取り組みました。研修会の最後には、どのように放射線を教えたら良いのかについて教員どうしが討論し、「授業の中で原発事故の話をすべきだと思うが、よく分からないことが多く悩んでいる」といった意見が出されていました。研修会に参加した28歳の教員は「放射線教育を受けたことがないので、どう指導すればいいのか悩んでいます。まず知識をつけてから考えていきたいです」と話していました。
NHK 8月16日 19時11分