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スローレポート 『S−Report』 (9/1号)
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◆◆◆ 送り火 ◆◆◆
お盆には送り火という習わしがある。
震災と津波で壊滅的な被害を受けた気仙沼市の小泉地区で送り盆の8月16日に、第2回「震災復興フォーラム 〜届けたい、この想い〜
『送り火を灯す集い』」が小泉小学校にて、地域の夏まつりを兼ねた「送り火を灯す集い」が、開催された。 「当日は小泉地区の住民をはじめ500人近くの方々に来場いただき予想を上回る大盛況の運びとなりました。 この催しは、震災で被災された方々への追悼、そして失われた家々や自分自身の過去の暮らしへの弔いと、震災により夏休みもままならない小泉地区の子どもたちへ、それでも楽しい夏の思い出になるようにと企画したものです。 この企画をスタートしたとき、あるものはみんなの頭と体だけでした。そんな状態から、催しの直前に会の事務所が出来上がり、スペースが大いに活用できました。また、知り合いの方や、知り合いの知り合いの方、あるいはインターネットを通じて全国の方からいただいたたくさんのたくさんのあたたかいご支援により無事実現へと漕ぎ着けることができました。この場をかりて、皆さまに心よりお礼申し上げます。」
小泉地区明日を考える会 http://www.saiseikoizumi.com/
送り火としては8月16日の「京都五山送り火」が有名である。
「東日本大震災の津波に遭った岩手県陸前高田市の松で作った薪まきを「京都五山送り火」(16日)で燃やす計画が中止された問題で、京都五山送り火連合会の事務局でもある京都市は、9日の市議会で「被災された方々や京都市民、京都ファンのみなさんにおわびする」と謝罪した。
市や、中止を決めた大文字保存会に寄せられた意見は9日午後5時までに約970件に達した。 同市によると、約970件の意見は「批判的なものが9割9分」という。「京都は被災者の気持ちを踏みにじった」などの批判や抗議に加え、「風評被害を助長するような声に、放射性物質の検査をしながらなぜ屈したのか」といった過剰反応を疑問視する声もあった。京都府庁にも9日午後5時までに、127件の意見が寄せられた。大半は批判の声だった。」
「被災地薪の送り火中止、京都市が謝罪…苦情千件」(2011年8月9日21時32分 読売新聞)
また、下記に経緯があります。
しだらでん
http://see-saw.way-nifty.com/shidaraden/2011/08/post-82bc-1.html
同じ、16日に東北では、
「「平泉の文化遺産」が世界遺産に登録された岩手県平泉町で16日夜、東日本大震災の津波で甚大な被害を受けた同県と宮城県の沿岸計14市町村から集めたがれきを「平泉大文字送り火」で燃やし、犠牲者を供養する。
6日には、町立平泉中学の生徒や有志ら約100人が同町北東部の駒形山(430メートル)中腹まで登り、約3200本のまきを組んで64基の火床を作り、住宅廃材などのがれきを入れて準備した。
平泉大文字送り火は1965年、中尊寺金色堂の新覆堂(おおいどう)の完成記念と太平洋戦争の戦没者慰霊のために始まり、今年で47回目。中尊寺近くにある毛越寺(もうつうじ)の檀家が「震災犠牲者の慰霊のため、今年はがれきを使ったら」と提案し、平泉観光協会関係者らが7月中旬、がれきの使用を正式に決めた。同協会関係者ら3人が同月下旬、岩手県陸前高田市や釜石市、宮城県気仙沼市、南三陸町など両県の計14市町村を回り、がれきとなった住宅建材や漁具などを回収した。津波で伯母を亡くし、6日、駒形山に登った平泉中の2年生(14)は「沿岸の住民が復興に前向きになれるよう、真剣に火床を作りました」と、額に汗を浮かべながら話した。
送り火は16日午後8時に点火。京都で行われる「京都五山送り火」では、陸前高田市の松で作ったまきの使用が断念されたが、平泉観光協会の小野寺邦夫会長は「こちらではがれきを使用してしっかり供養し、被災した沿岸市町村と平泉の絆を深めたい」と話している。」
(2011年8月8日14時33分 読売新聞)
送り火は、お盆に帰ってきた死者の魂を送り出す民俗宗教行事で家の玄関、庭で行われるものから、京都五山送り火、奈良の高円山大文字送り火、平泉大文字送り火のような大規模なものまである。
小泉地区の送り火は、もちろん死者を弔うものであるが、同時に、生きている者たちが気持ちを新たにするものではないか。
小泉地区では行政に先立って、4月24日に、「国庫補助事業「防災集団移転促進事業」の存在を知り、有志が集まって検討を開始、「小泉地区明日を考える会」を結成。 「防災集団移転促進事業」を推進するために、「小泉地区の明日を考える会」が事務局となり「協議会設立準備委員会」を設立」している。 また、市民主体のまちづくりワークショップも始まっている。
小泉地区明日を考える会 http://www.saiseikoizumi.com/
古より、人の魂を鎮める鎮魂(ちんこん、たましずめ)があり、そして、再び生きるために魂振(たまふり)がある。
送り火は鎮魂であり、「防災集団移転促進事業」やまちづくりワークショップは魂振として行われている。
◆◆◆ ご案内 ◆◆◆
<市民メディア全国交流集会番外編イン仙台
「被災地・被災者からの発信−市民メディアは立ち上がる」(仮)>
期日:2011年9月24日(土)会場:せんだいメディアテーク1Fオープンスクエア
市民メディア全国交流集会番外編イン仙台
WEBhttp://www.citizenmedia-sendai.com/
内容:今回の災害で様々な活動を展開した市民メディアの人々の報告、パネルディスカッションなど
2011年9月、仙台で市民メディア全国交流集会<番外編>を開催いたします。
こちら仙台です。
今年の9月、第9回市民メディア全国交流集会を開催する予定でしたが、東日本を襲った二度にわたる大地震のため、集会自体は返上させていただきました。しかし、被災地にあって、被災者として、市民メディアレベルで何かできることがあるはずだ、また何かを伝えたいと願い、「番外編」を開催することにいたしました。
仙台、宮城、さらには他の被災地にあって、地震発生直後から市民やNPO、さらには有志のグループなどが被災地から災害情報発信などの活動に積極的に取り組みました。被災地といっても、それぞれ被災状況は異なり、被災者もまた一様に扱うことはできません。必要な情報は、それぞれ違ったものであるに違いありません。いくつかの被災地では、すぐにも災害臨時FM局が開設され、その地域の住民にとって必要な災害情報をきめ細かく流しました。被災にあった人には、健常な人ばかりでなく、思うように体を動かせない老人、幼い子どもを抱えた母親、病人、障害を抱えた人など、さまざまです。それぞれ求める情報は違うはずであり、送る情報はそれにかなったものでなければなりません。
「市民メディア全国交流集会<番外編>」はそこに焦点を合わせます。市民やNPOなどが被災地・被災者のために、コミュニティFMやインターネットやSNSなどを積極的に活用し、必要な情報を必要な人にきめ細かく災害情報を流し続けた意義深い事例をいくつか拾い、展示、フォーラムなどを通して参加者との交流を図りたいと思います。市民が市民のために必要なときに必要な情報を送る。それこそ、市民メディアの最大の存在理由であり、市民メディア全国交流集会の意義と合致するものと思います。現時点では、午前にはフロアーにいくつかブースを設け、取り組みの数々を紹介・報告してもらい、参加者との交流を図る、午後のフォーラムでは、臨時災害FM局の開設者、耳の不自由な人にツィッター等を活用し文字情報を流し続けた人、インターネットを活用し支援物資や応援メールを送り孤立化した村に勇気を与え続けた人などにパネリストとして登壇、報告していただく予定です。
期日は、9月24日(土)、会場は、せんだいメディアテーク1Fオープンスクエアです。
詳細は、近く専用WEBサイトを開設し、そこでお知らせしていきます。以前ほどではありませんが、相変わらす余震が続く仙台、東日本ではありますが、被災地・被災者を力づける、勇気づける意味でも、今年の9月には全国から多くの市民メディア、オルタナティブメディアに取り組んでいる人やそのファンの方々にいらしていただき、そして交流を深めることができることを切に願います。
「市民メディア全国交流集会<番外編>イン仙台」
実行委員会代表 関本英太郎 2011.6.23
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