201109241

 

 

 

つなげよう、ひろげよう、声なき声を伝えるために

 

            報告

 

 9月24日、仙台市のせんだいメディアテーク(sendai mediatheque)で、市民メディア全国交流集会番外編2011年 in SENDAI「つなげよう、ひろげよう、声なき声を伝えるために」 (市民メディア全国交流協議会 J-CAM)が行われた。

 (主 催:市民メディア全国交流集会「番外編」仙台実行委員会 後 援:仙台市、河北新報社、fmいずみ797 協 力:せんだいメディアテーク )

 

 

 市民メディアサミット(メディフェス)・市民メディア全国交流集会は、「市民メディアに関わるさまざまな 人が参加するイベントとして2004年からはじまりました。2008年は京都が開催地となりましたが、その準備段階で、市民メディア全国交流集会、 市民メディアのつながりを示す言葉として、一握りのトップの人があつまるイメージの 「サミット summit」はあまりそぐわないという議論がありました。 このため2008年京都では市民メディア全国交流集会をあらわす愛称として、 市民メディアサミットではなく「メディフェス」(市民メディア(media)のお祭り( フェスティバル、festival))という言葉を使って、市民メディアのアクティブな 集まりをあらわすことになりました。英語は 2004年から、alternative media gatheringとなってます。」

 

 本来、今年のメディフェスは仙台で番外編ではなく、正規のメディフェスが開かれる予定であったが、東日本大震災ため一度開催を断念したが、実行委員会の想いと努力によって開催することになった。

 そして、テーマは「東日本大震災、現地から送り続けたメッセージとは? 東日本大震災を受けて、被災地からの/被災者の声を伝える市民メディア、オルタナティヴ・メディアの活動を報告・発表。地域とメディアと市民・住民の間をつなぐ情報のありかたや発信の可能性などを明らかにしながら、将来に生かせるメディアについて展望を開く。」である。

 

 

 午前の展示・プレゼンでは日本社会情報学会災害情報支援チーム(JSIS-BJK)「思い出サルベージ・アルバムオンライン~震災で失われたものをIT技術によって救う~」、武蔵大学「学生による被災地支援の市民メディアプロジェクト」、FMわいわい、多言語センターFACIL、ひょうごラテンコミュニティ、AMARC Japan「市民メディアと外国人被災者」、杜の伝言板ゆるる「震災後に被災地で多様な媒体を活用し活動するNPOについての状況報告」、fmいずみ797「ラジオが伝えた命をつなぐ情報~コミュニティ放送の活動」、仙台CATV株式会社「ケーブルテレビが成すべき災害情報」、ローカルビズカフェ/NPO法人ファイブブリッジ「100人1冊本出版プロジェクト『つたえびと リメンバー3.11』」、ボランティアインフォ「ボランティア団体とボランティア希望者をつなぐ~Webが果たす役割」、3がつ11にちをわすれないためにセンター せんだいメディアテーク「わすれン!のとりくみ」、東北大学大学院情報科学研究科メディア文化論研究室「3.11からメディアを考える”プロジェクト”」などが行われた。   

 

 

 Slowtimes.netもiSPPとともに「東日本大震災以降の社会のための市民メディアとESD-<情報力><調査力><社会構想力>」として下記の展示・プレゼンを行った。 

「東日本大震災では、ネットを主とした情報環境が力を発揮し、発表や報道 をどのように読み解くかが重要であり、メディアリテラシーやICTリ テラシーを含めた「情報力」が重要となってきます。 Slowtimes.netでは、被災地外での避難者への支援・情報支援の実例や、この「情報力」、自然、災害、原発など被害を検証する「調査力」や、今後の社会をどのようにしていくかをみんなで考えるための「社会構想力」と市民メディアや教育・ESDがどう関わるかを報告します。 また、実例として、発災時より情報支援して来た情報支援プロボノ・プラットフォーム(iSPP)では、その活動と「iSPP 情報行動調査」の内容などをiSPP仙台事務局から報告します。」


 出展企画各内容 http://www.citizenmedia-sendai.com/プログラム/出展企画/  

 

 

 午後、主催者あいさつの後のフォーラム「被災地・被災者からの発信~市民メディアは立ち上がる」では、基調講演「被災地からの声」としてNHK仙台放送局アナウンサーの津田喜章氏が自らの被災体験を交えて報告した。

 被災地石巻市出身の津田氏は番組「被災地からの声」(NHK 第一 日曜 朝8:00〜8:25 現在は東北エリアのみ)などで、収録した被災地の声をすべて放送する番組を放送しており、いわゆる公共放送としての枠を超えたような直言をしている。 しかし、その声を聞くためには単なる取材ではなく、打ちひしがれ、不安を抱えた人と向き合い、辛抱強くその言葉を聞いている。実際に、翌日の日曜日に番組「被災地からの声」を拝見してこのことを強く感じた。

 そして、放送は被災者には直接的には何もできないけど、目をはなさず放送する番組を放送するので、ぜひ、見てください、と述べた また、メディアとしてのNHKは「ひろくあまねくの原則」で情報をながす宿命であるが、市民メディアが「ひろくあまねく」でこぼれ落ちるところも報道してくれることも願っている。

 

 

 パネルディスカッションでは、fmいずみの阿部清人氏(防災キャスター:アナウンサー+防災士)がコーディネーターをつとめ、聴覚障がい者向けに遠隔での手話通訳や内容をパソコン画面に字幕化するサービスもされ、USTREAMで配信された。(チャンネル:「市民メディア全国交流集会<番外編>イン仙台」)

 

 

 災害臨時FM放送局「りんごラジオ」の高橋厚氏(元アナウンサー)は山元町で3月21日から災害臨時FM放送局「りんごラジオ」を開局し、行政と連携し、町長、こどもたちも出演し地域に災害情報等を発信した。しかし、住民からの情報提供がなかったのは、住民が発信する習慣がなかったためでこれが課題あると述べた。

 

 株式会社プラスヴォイスの三浦宏之氏は事業として企業の情報通信のバリアフリーを目指すサービス提供を行っており、震災中も苦労して継続した。また、震災時に、耳の不自由な人のためにツィッター等を活用し安否確認などの情報発信した。また、コミュニティFMにツィッターので放送を依頼した。

 

 有限会社アウィッシュの内山裕信氏は盛岡在住で、事業への情報支援を行っていたが、震災の時には一人の市民として、facebook等を活用し、被災者・被災地から発信、物資支援を行う。 東北大学文学部学生の福長悠氏は中国文学専攻で専門を生かし、中国のSNSやブログを使い、主に中国人にボランティア、復興の動きを伝えて、その事が相互理解など役立ったと言う。

 

 

 今回分かった事は、このように個人・企業・NPO・ボランティアから公共放送・営利メディア・非営利メディア・市民メディアまでが、多様な媒体を使って震災支援・復興の多様な展開を行っている。

 もちろん、立場や考え方は違うが、被災者の声に耳を傾け行ってきたことは同じである。

 

 つなげよう、ひろげよう、声なき声を伝えるために!

 

 そして、始めよう、続けよう、あきらめずに!

市民メディア全国交流集会番外編2011年 in SENDAI

 

つなげよう、ひろげよう、声なき声を伝えるために! 

 

http://www.citizenmedia-sendai.com/

 

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