大飯原発3号機 「臨界」へ
NHK
1日夜、およそ1年3か月ぶりに原子炉が起動した、福井県にある関西電力大飯原子力発電所3号機は、作業が予定どおり進めば、2日午前6時ごろに核分裂が連続して起こる「臨界」に達する見通しです。
国内で長期間止まった原子炉を動かすのは、去年3月の東京電力福島第一原発の事故のあと初めてです。
大飯原発3号機では、1日午後9時に牧野経済産業副大臣や地元おおい町の時岡忍町長の立ち会いのもと、運転員が原子炉の制御棒を引き抜くためのレバーを操作し、およそ1年3か月ぶりに原子炉を起動させました。
国内の原発は、5月から50基すべてが運転を止めていますが、長期間止まった原子炉を動かすのは、去年3月の福島第一原発の事故のあと初めてです。
関西電力によりますと、3号機では引き続き制御棒を引き抜く作業が進められていて、今のところ、原子炉の状態を示すデータに問題はないということです。
そして、作業が予定どおり進めば、2日午前6時ごろに核分裂が連続して起こる「臨界」に達する見通しです。
一方、大飯原発のゲートの近くでは運転再開に反対するグループなどが集まって2日未明まで原発に通じる道を封鎖し、抗議行動を行いました。
大飯原発3号機は、臨界に達したあと、発電用タービンの調整に問題がなければ、4日、発電を開始して8日にはフル稼働になる見通しです。
国や福井県は、引き続き現地に担当者を常駐させ特別な監視体制のもと、原子炉の状況を確認することにしています。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120702/t10013252811000.html