つながるっていいな!
第47回 埼玉地域ファンド研究会
「今、改めて助成金を考える
─東京都社協民間助成団体部会の活動から」
4月27日、埼玉地域ファンド研究会の第47回「今、改めて助成金を考える─東京都社協 民間助成団体部会の活動から」がさいまた市のシーノ大宮で開かれた。
同研究会は、まちづくりや地域福祉などにファンドを生かすことを考える人々で構成する。「都市づくりNPOさいたま」「さいたま地域通貨フォーラム」「市民活動情報センター・ハンズオン!埼玉」のメンバーを中心に、NPO・企業・社協・行政など多様な立場のメンバーと共に多様な切り口でファンドや助成制度やCSR(Corporate Social Responsibility
「企業の社会的責任」)に関する検討を進めている。
各県の社会福祉協議会のボランティアセンターとはひと味違った活動をしている東京ボランティア・市民活動センターの熊谷紀良氏が「今、改めて助成金を考える〜つながるっていいな!〜」として東京都社協の民間助成団体部会の活動について述べた。
「東京都社会福祉協議会 民間助成団体部会は、社会福祉分野をはじめとした生活上の課題すべての分野において活動しているボランティア・NPOなどの市民活動や非営利法人に助成を行なっている団体がネットワークをもち、協議する中で、助成活動の一層の向上と発展に資することを目的として、2001年に設立されました。
様々な分野の市民活動へ助成する団体が、学び合い、交流しています。」民間助成団体部会
東京ボランティア・市民活動センターには助成金の出し手である民間財団などの助成団体から「どこに」「何に」助成したいいのかという相談が相次ぎ、助成団体への紹介・推薦を求められることもある。
そして、同センターのボランティア団体連絡協議会などで助成に関する新たなニーズを助成団体に伝えることから始まった。
その中で、助成金の出し手同士がつながり、民間助成事業情報交換会として広く呼びかけ、助成団体向け一覧を「助成ガイドブック」を作成した。
2001年にはそれまでの組織を、今の民間助成団体部会に再編して設立し、多様な助成団体のネットワークができた。
新たな取組みとして「ユメをカタチにするために資金づくり」講座、助成金相談PRり「そうだ、相談、いこう。」、「助成金申請の5つの基本」などを盛り込んだ「助成ガイドブック」の拡充、そして、受け手と出し手がつながる「想いをかたちにー出会いの広場」などを行った。
このような形で、助成団体が助成団体を呼び、受け手と出し手の相互理解、学習と助成金だけでないつながりづくりができた。
質疑では、具体的な話から理念までが論議された。
民間助成は受け手と出し手の1対1の関係になりがちで、出し手としては幅広い公共の利益を考えるといろいろと難しさや悩みを抱えるものである。
民間助成団体部会の活動は、出し手と出し手、受け手と出し手の交流と相互理解によって幅広い公共の利益のための助成ができるようになっているのではないか。
(参考)民間助成団体部会
http://www.tvac.or.jp/fund/