防災教育、地元にマッチ 関係者ら実践例報告 仙台でシンポ
防災教育について考える「学校・地域連携研究シンポジウム」が11日、仙台市宮城野区の仙台ガーデンパレスであった。教育関係者らが地域で取り組んだ防災の実践例を報告するなどした。
宮城教育大の主催で昨年に続いて2回目。「地域協働による防災教育をめざして」と題した今回は、宮城県内の学校関係者や町内会長をはじめとする市民ら約120人が参加した。
東北大大学院経済学研究科の増田聡教授は「地域に根ざした防災計画の策定と課題」について講演。災害発生時の危険性や対処方法に関して「地域の特性によって異なる。それぞれの地域に合った防災計画を立てることが大切」などと語った。
事例発表では宮教大教職大学院に通う県内の小中学校教諭や県教育研修センターの研修員が、地域と連携した取り組み、防災教育に関する教材開発などを報告した。
このうち斎藤潤さんは気仙沼市内の中学校で、地域内の海抜を電柱に記したプロジェクトを説明。「活動を通じて生徒が地域に貢献する意識を持つようになった」などと効果を強調した。
このほか、津波で被災した学校が近隣の学校と共同開催した運動会に住民を招待し、地域のつながりを強めた例などが紹介された。
テーマごとに分かれたワークショップなどもあり、活発な意見交換が行われた。
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