大学って何
日本は、こんな小学生でもわかる簡単な理屈もわからない官僚が労働行政をやっている国なのです。せっせと働き、納めた税がこういう「ポンカス」役人の給料として支払われる訳で溜息が出る。それも、相当大きめの。
私のみならず、このアゴラ記事を読んだ人の納税意識は大いに盛り下がったに違いない。今日改めて国税庁の真の敵は厚労省と確信した。
これ以外に、今一つ下記が引っかかる。
今年、早稲田大学は突然「すべての非常勤講師の契約を5年で打ち切る」と就業規則を改正したのです。
大学の売り物は授業のはずである。そして、授業を行うのはロボットではない。飽く迄血の通った教師が責任持って担当しているのではないのか?
このブログによれば文学部の非常勤講師の割合は51%との事である。(※注:元データーは精査しておらず)
その実態を探るべく当事者を取材し、2010年度早稲田大学文学部の年間トータル講義数と500人強に及ぶ非常勤講師全リストを照合したところ、全2032コマのうち、実に51%が非常勤講師の担当であることが分かった。
私は二度の転職経験がある。つまりは、三つの企業での職務履歴がある訳だ。その経験から考えて、とてもではないが一斉に社員の半分を馘首するなんてありえない。
そんな事をしたら顧客が求めるサービスが提供出来なくなり、競合する企業に負けてしまう。そして、会社は当然破綻する事になる。
一方学部によって違いはあるだろうが、文学部から推測する限り早稲田大学は教員の半分を入れ替えるといっている。
元々、入れ替えても支障のない非常勤講師に授業を担当させていたという事なのか?
それとも、そもそも大学も、学生も、授業の中身に何ら興味も関心もないのか?
私の様に大学から遠い所に居る人間に取って、「大学とはキャンパスがあり、キャンパスの中に校舎がり、校舎内の教室で、教員による学生のための授業が行われている」といったイメージである。
矢張り、大学の「売り物」、「目玉」は授業ではないのか?
そして、教員の質こそが授業の質ではないのか?
特定分野について世界レベルの教師から、4年間直接指導を受ける事が可能なのが大学生活の醍醐味ではないのか?
早稲田大学に一旦合格すれば、後は大人しく「入学金」、「授業料」さえ大学の求めに従い払い込めば四年後には「卒業証書」を手にする事が出来る。
大学はそれを良い事に授業の品質管理を怠っているのではないのか?
そんな事では学生が真面目に勉強する気にならないのは当然ではないのか?
納税者として一言言わせて戴くとするなら、こういう大学には「税」を原資とする補助金は廃止すべきと思う。
今回の早稲田大学に対する訴訟騒ぎが、結果、「雨降って地固まる」の如く日本の私学の在り方を見直すきっかけになれば良いと思う。
山口 巌