第31回開発教育全国研究集会
8月17日、18日に第31回開発教育全国研究集会が富山市の富山高等専門学校(開発教育協会)で開かれた。
第31回開発教育全国研究集会の実行委員長伊藤通子氏(富山高専専門学校)と岩崎裕保氏(開発教育協会代表理事)の開会挨拶が行われた。
基調講演「デンマークの教育とPBL」としてアネット・コルモス氏(デンマークオルボー大学教授)が行われた。
「PBL(Problem-Based Learning=現実問題に基づいた学習)は1960年代にカナダで生まれた学習方法ですが、デンマークでは、デンマークの精神的な父とも呼ばれるグルントヴィ※の影響を受けて、多様性・参加・公正・選択の自由・主体性を重視した形で導入され、根付いてきました。投票率80%という高い民意により環境と福祉の国となることを選んだデンマーク社会の根幹に、グルントヴィの哲学とPBLという教育手法があるともいわれます。開発教育との関連を一緒に考えてみませんか。」
開催レポート|第31回開発教育全国研究集会・基調講演「デンマークの教育とPBL」
開催レポート1日目|第31回開発教育全国研究集会|2013年8月17日~18日|開発教育協会
開催レポート2日目|第31回開発教育全国研究集会|2013年8月17日~18日|開発教育協会
自主ラウンドテーブル・実践・研究報告発表者では下記の発表を行った。
3.ESDと復興~震災体験をいかした未来をつくる教育・ESD
発表者:長岡 素彦(ESD学校教育研究会)
震災体験をいかした未来をつくる教育・ESDについて、こども・若者の震災体験に関する調査や震災支援の過程で得た知見にもとづき論じる。今まで、震災によって生じた社会のあり方や生き方の問直し、自然・災害、科学技術・原子力に関する問題に対して、実際の支援を行いながら「東日本大震災以降の教育・
ESDのあり方」を検討し、 持続可能な地域をつくる
ESDコーディネーターの必要性などの考察を行い、学会や全研で発表してきた。これらをもとに、昨年の調査や仙台、盛岡、大槌町、山田町などで行った「ESDと復興」での教員、児童・生徒、父兄、学校関係者などとの論議の成果を踏まえて、震災体験をいかした教育・ESDを発表する。また、その具体例として気仙沼市の小中学校で行われているESD・防災復興教育の意義を語り、自ら各地で行っているESD教材「持続可能な未来」実践などを参加者とワークショップも行い、具体的に説明し、他の実践者・研究者と論議した。